2018.January.22.
沖縄は暖かい。気温が10℃切るのは年に数日。もちろん雪が降ったり、路面が凍結することはない。でも、風が吹かないことはほとんどなく、冬場は結構猛烈な風が吹き続く。
室内にいれば寒くて堪らないということはないが、屋外に長時間いるとそれでも凍える。10数年前、キャンプと釣り用に放出品の店で外国製(アメリカ製?)のベンジンカイロを購入した。
外国製アルミカイロ。 1個1,000円ほど。 |
何度か使ったが、まあ使えはした。ただ、着火に手間取る。なかなか火がつかない。一度火が付くと安定して使えるのだが、使うたびに着火までの時間が長くなり5分~10分、それ以上かかることもあった。その後棚の中に眠っていた。
正月、子供とやんばるに出かけた。久しぶり冷え込み、途中で使い捨てカイロを購入することになった。そういえば家にカイロあったなあ、と思い出した。さらにその数日後、同僚がハクキンカイロを使用していた。「おっ。懐かしいね」と話題が盛り上がった。
使い難いから使わなくなったカイロ。使い易くする方法はないか?とGoogle先生に聞いてみた。出てくる情報は「ハクキンカイロ」、「ジッポ・ハンディーウォーマー」、「カワサキ・カイロ」であり、その火口の構造は手持ちの物とは異なっていた。
諸先輩方の御意見で共通しているのは「火口だけはハクキンの物がいい」、「本体は別メーカーでも結構互換性がある。」「ハクキンも火口だけは消耗品」ということである。
実は、家内の母親から「使えない」ということで古いハクキンカイロをもらっていた。その際、外国製のカイロの新品と交換したことがあった。で、使えないハクキンカイロはまだ手元あったので、ハクキンカイロに外国製火口が嵌ることは確認していた。
Amazonでハクキンの交換用火口を購入してみた。
火口が届いて、さて、使ってみるかとカイロを引っ張り出すと袋の口が綻んでいた。まずは袋の修理である。
カイロの袋の口が綻んでいる。 紐もどこかに行っていた。 |
届いたハクキンカイロの交換用火口。 |
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カイロ本体の純正火口を外してハクキンの火口と交換する。構造が若干違っていたのでラジオペンチで修正する。これでばっちり。早速100均のライターオイルを入れて着火してみた。
ほんの数秒100円ライターで火口をあぶるだけで一発着火。すごい。
アルミ製の外国カイロにハクキンの火口を装着した。 下の火口2つは元々ついていた火口。 |
外国製カイロの火口の構造はハクキンの物と大きく異なる。触媒の構造がステンレス(磁石がつかないので)の細かいメッシュである。このステンレスメッシュが筒状に巻かれアルミの火口の枠の中に入っている。確か説明書には火口の横穴からライターの炎を入れるように着火するよう書かれていたはずである。
ステンレスメッシュの火口。 |
ステンレス火口の裏側。 |
左からハクキンの火口。 中央と右がステンレスメッシュの火口。 |
左がハクキンの火口。 右が外国製カイロのステンメッシュの火口。 |
左がハクキンの火口。 右が外国製カイロのステンメッシュの火口。 |
カイロの袋のほつれを針と糸で縫い、ベルクロテープを接着剤で着けた。あえて縫い留めなかったのはベルクロの鈎が縫い糸を切りやすいからである。
袋の口にベルクロテープを接着した。 |
互い違いに合わせて口を閉める構造にした。 |
古いハクキンカイロの箱には旧字体で「矢満登商会」と書かれている。初めて見る会社名だ。しかし、中のカイロ本体には「ハクキン」の銘が。偽物か?と疑問に思いGoogle先生で確認。
ハクキンカイロ株式会社のウェブに会社情報があり会社沿革で詳しく明記されていた。現在は「ハクキンカイロ株式会社」であるが昭和63年までは矢満登商会だったそうだ。
外箱は上部の扉はちぎれてない。説明書も燃料のカップもない。
外箱表面。 |
外箱裏面。 |
外箱側面①。 |
外箱側面②。 |
外箱底面。 |
カイロの袋は純正のようである。
カイロの袋。 |
カイロ本体。 |
火口は今回純正の新品に交換した。 |
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手元にあるカイロは2つだが、カイロと同じ原理で蚊取りマットを使用するアウトドア蚊取り器もあるので、火口は3個注文してある。なのでこの古いハクキンカイロも火口を新品に交換した。
ネットでは古くなって火が付きにくくなったハクキンの火口も中性洗剤でよくすすぎ、洗剤を落として乾燥させると復活するという情報もあった。まあ、沖縄なので使用して年数回。10年以上は充分持つはずである。
そういえば、長崎で大学生だった頃、金色の円盤型のナショナルカイロを持っていたことがあった。いつの間にか火が付かなって捨てた覚えがある。
「Hand Warmer burner」で画像検索すると手持ちの外国製カイロの写真が出てきた。ebay.caで「Vintage1950's-60's Metal Hand Warmer Pocket Tin Burner made in Hong Kong」で出品されている。火口の写真も一緒である。
どうやらこの外国製カイロは香港製だったようだ。ただ、ビンテージと表記されているが、数年前も沖縄の放出品を扱う店では新品箱入りで1800円程度で店頭販売されていたはずである。
外国製カイロにハクキンの火口を装着し着火して2時間。ものすごく温かい。熱いぐらいである。このまま今日は燃料が尽きて消火するまで使ってみるが、純正のステンメッシュ火口より発熱量は良いようだ。使い捨てカイロよりはるかに熱い。
今回、燃料は100均のライターオイルを使用したが、ホワイトガソリンでもいいようである。ホワイトガソリンなら燃料用で手持ちは8リットルほどある。以前ライターにホワイトガソリンを入れていた時期もあった。ライターオイルより揮発性があり、3日おきに注油しなければならなかったが・・・。
ライターオイルが無くなったら、オイルボトルにホワイトガソリンを入れれば使い勝手もいいはず。もともと燃料ボトルだし。
余談・・・
沖縄では薬局でもハクキンカイロを見たことがない。使い捨てカイロはたくさん販売されている。ジッポオイルライターをたくさん扱っている小物屋ではたまにハンディウォーマーは見ることがある。
もうすぐ沖縄で言う「ムーチーびいさ(ムーチーの頃の寒さ)」である。ムーチーとは月桃の葉に包んだ白玉餅のことである。ムーチーの由来も面白いので調べて頂きたい。
カイロも使えるようになったので「待てば海路の日和あり」ならぬ「持てばカイロの日和あり」ということだろうか? 「(捨てずに)待てばカイロに陽が当たる?」(おあとがよろしいようで)
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