2020年3月18日水曜日

折りたたみ傘の修理

2019.November.18.


 出張用バッグに常備していた三つ折りの傘のメンテをしようと久しぶりに広げてみた。ところが広げようとしても最後のところで止まらない。よく見ると開いた時に止める爪がない。
 傘の軸の中に落ち込んでいるのかとLEDライトとピンセットで探ってみたが見当たらない。鞄の中も探したがどこにもない。







 Google先生に聞くと、今回なくなった部品は「上はじき」という爪の部品である。この上はじきで下ろくろという上の写真の透明の円筒形の部品を固定するそうだ。

 傘を開いたり閉じたりすること小1時間。とりあえず傘に残っている部品を利用して修理することにした。

 この傘は上はじきの解除のためのボタンが下ろくろに付いている。このボタンを利用することにした。ボタンにリューターで穴を開け、車のワイパーブレードのバネ棒を利用して爪を付けることにした。
 傘を開くときには下ろくろを押し上げながらボタンを押す。するとボタンの下に飛び出したワイパーバネ棒の爪が上はじきがあった穴に入り込みロックができる。
 傘を閉じるときには一度下ろくろを上に押し上げながらボタンを指で挟んで軽く引き上げる。これでボタンの爪は上はじきの穴から抜け出せる。
 使い難くはなるがやむを得ない。

構造の断面図。




 ボタンの改造については下の写真で説明する。

 ボタンを下ろくろから外し、リューターにマイクロドリルを取り付けて穴を開ける。その穴に車のワイパー交換した時に取っておいたバネ棒を差し込む。

穴を開けたボタンにバネ棒を差し込む。

奥の突き当りまで差し込む。

こんな状態。


 ボタンの内部にエポキシ系接着剤を流し込む。接着剤が硬化したら余分なバネ棒をカットし、先端を整形する。

エポキシ系接着剤を充填して固める。

余分なバネ棒をカットし整形する。


 ボタンができたら傘の下ろくろに取り付け、動作確認。

元のようにボタンを取り付ける。

傘を開く時にボタンの爪が上はじきの穴に入る。

下ろくろの隙間が大きいのでできた方法である。

赤丸の中央がボタンの爪である。


 傘の開閉と開いた状態の固定はできるようになった。心配なのは強風で傘が開き過ぎた時、ボタンの爪が穴から外れる心配がある位か? まあ、頻繁に使う傘ではないのでこれでいいかも。

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