2018年1月29日月曜日

懐炉(カイロ)を利用した蚊取り器 [Revenge Mosquito Destroyer]

2018.January.26.

 「ベンジンカイロの修理 ハクキンカイロと外国製カイロ」でほんの少し紹介した「カイロと同じ原理で蚊取りマットを使用するアウトドア蚊取り器」の紹介。

 購入したのはかつて那覇市安謝にあったキャンプ用品店「グーニーズ」だったと思う。なのでもう30年近く前になるのだろうか?

 今、手元の蚊取り器をよく見ると「REVENGE」と書かれている。これが手掛かりになるかも?とGoogleで「Revenge mosquito」で画像検索してみた。出てきた画像の中にこれらしきものがある。リンク先を調べてみた。「Revenge Mosquito Destroyer」が正式な名称のようだ。平成30年1月26日現在だが、とある海外のショップ(G.I.A Hardware Newyork?)で「Roxide, 30444, Revenge Catalytic Outdoor Mosquito Destroyer, Clean & Odorless」でまだ販売されているようである。$6.99とのこと。

カイロの蚊取り
Revenge Mosquito Destroyer
リベンジ モスキート デストロイヤー
と言うらしい。

 ほぼ真上から見るとこういう構造。

カイロの蚊取り
プラスチックのケースの中に
アルミ製の平たい懐炉が入っている。

 黒いプラスチック製の本体の上部に蚊取りマットを差し込むスリットがあり、本体の中に薄いアルミでできた平たいカイロが入っている。

カイロの蚊取り
本体からカイロを下から抜き取る。

 カイロの火口には「ベンジンカイロの修理 ハクキンカイロと外国製カイロ」で紹介したステンレスメッシュの火口が付属している。カイロの中身は綿。

カイロの蚊取り
火口はステンレスメッシュの火口。

カイロの蚊取り
本体、カイロ部、火口。

 燃料を計量するための計量カップが付属している。

カイロの蚊取り
燃料注油用の計量カップが付属。

 計量カップは2段に径が異なり、境目に三角のマークがある。つまり1回の注油量はこの三角が示す段までということ。

カイロの蚊取り
計量カップの三角マークと段。

 使用する蚊取りマットは日本で一般的に市販されている蚊取りマットである。安い。

カイロの蚊取り
市販の蚊取りマットが使える。

 この蚊取り器の火口も火が付きにくく四苦八苦していた。なのでキャンプ用品箱に仕舞い込んでかれこれ20年近く。カイロの火口交換で劇的な改善が見られたのでこの蚊取り器の火口も交換する。
 
 ハクキンの火口の接合部をラジオペンチで爪を加工した。

カイロの蚊取り
ハクキンの火口と交換する。

 ダイソーのライターオイルを計量カップで計り、カイロ部に注油。火口をセットししばらくして点火する。本体上部のスリットに蚊取りマットの新品をセットして完了。

カイロの蚊取り
本体上部のスリットの横から蚊取りマットを差し込む。

カイロの蚊取り
スリット中央にマットを入れて使用する。

 説明書も手元にないので詳しいことはわからないが、Googleで検索した同じ商品の説明では6時間程度の燃焼時間のようである。

 この蚊取り器の底部はカイロ部が本体プラスチックの内側に約1cm入り込んでいるので、燃焼時も掌に載せても全く熱くない。また、上部も火口から離れているのでつかんでも熱くない。唯一熱いのは本体中央段の半月型に露出しているカイロのアルミ部分である。なので、テント内で使用しても火事の心配はほぼ皆無である。


 現在この真冬に蚊取り器のテスト燃焼を行っているが、懐かしい蚊取りマットの匂いがする。沖縄は少しでも気温が上がると一年中がじゃん(蚊)が活動する。一度はもう使わないかも?と諦めていた懐かしいアイテムに再度頑張ってもらおう。

2018年1月28日日曜日

ダイソーデジカメケースがカイロポーチにぴったり!!

2018.January.26.

ベンジンカイロの修理 ハクキンカイロと外国製カイロ」で火口を交換し復活を果たしたカイロ達であるが、外国製(香港製?ビンテージ?)カイロ付属の袋が破れてしまった。

 何かいい代用品はないかと100均を物色していると、これは使えるかも?と見つけたのがデジカメケースである。

 「あっ!きれい! マイクロファイバーで拭ける デジカメケース」という名の商品である。

カイロポーチ
ダイソーのデジカメケース。


 とりあえず1個購入して1日カイロポーチとして使用してみた。

 熱による変形その他の異常は皆無。サイズ的にはほんの少し純正ポーチより大きいが、熱量とも燃焼状態とも使用感良し。
 ファスナーのつまみは樹脂で覆われているので熱くて火傷の心配もない。ぶら下げ用フックも樹脂製で邪魔になる感じもなかった。
 表はメッシュ、裏はマイクロファイバーのタオル生地である。触り心地も良く、熱すぎず、通気性もあり、デザインも色もカッコいい。普段持っていてもキーケースか何かと思われるはず。まさかカイロが入っているとは思われない。
 
カイロポーチ
表はメッシュ、裏はマイクロファイバーのタオル生地。

 ここ数日使っている外国製カイロとのサイズ比較が下の写真である。

カイロポーチ
外国製カイロとダイソーデジカメケース。

 次に古いハクキンカイロとの比較。

ハクキンカイロ
ハクキンカイロと純正ポーチ。

カイロポーチ
ダイソーデジカメケースとの比較。

 色はこげ茶と紺の2色あったので両方をゲット。

 ここ数日また冷え込んでいるので活躍を期待している。

 
 ちなみにダイソーのライターオイルを使ってみたが、なかなか臭い。試しにコールマンのホワイトガソリンを入れてみたらこちらの方が匂いが少ないようだ。

 沖縄ではカイロ用ベンジンがなかなか見つからない。ダイソーのライターオイルの空きボトルにはホワイトガソリン入れておこう。今までマルキルのガソリンボトルに移して使用していたがマルキルのノズルはオプティマスのバーナーやランタンに注油するのには便利だが、カイロの小さい注油口には注ぎ難い。結構な量がこぼれてしまう。その点ライターオイルのボトルの口は細かいのでロスが減る。もともとほぼ同質の燃料が入っていたので問題はないと思う。

2018年1月24日水曜日

エブリイ リアバンパー・ミニテーブル

2018.January.20.

 過去の記事で「ジムニー JB23 助手席テーブル」を作った。しかし、ジムニーはもう手元にない。この時作ったテーブルはいまだ手元にある。

ジムニー助手席テーブル
2015年に制作したジムニー助手席テーブル。
使用時。

ジムニー助手席テーブル
2015年に制作したジムニー助手席テーブル。
取り外した状態。

ジムニー助手席テーブル
2015年に制作したジムニー助手席テーブル。
折り畳み状態。
この板が使わないまま、手元に残っていた。

 これまで数度の車中泊で、バックドアを開けて車外から立ったまま簡単な調理をする時は常設のテーブルが使い勝手がいい。荷室の最後尾にあり、車幅いっぱいのテーブルである。

エブリイ車中泊
車外から調理中。

 ところが、車に常備している折り畳み踏み台を椅子代わりにすると、荷室のテーブルでは届かない。フルフラットの床では後方に飛び出したバンパーが邪魔。

エブリイ車中泊
テーブルの高さは結構高い。
写真下の折り畳み踏み台椅子では届かない。

  もちろん、荷室のテーブルは下の写真のように車外テーブルにもなるように作ってある。 

エブリイ車外テーブル
荷室のテーブルは取り外して
車外テーブルとしても使用可能。


 が、人間は・・・少なくとも私は面倒くさいのが好きではない。立って調理して、座って食べたい。また、食後のコーヒーだけで風にあたりながら椅子に座って楽しみたい。

 そこで手元に余っているジムニーの助手席テーブルを改造することにした。

 テーブルの取り付け方法は上記の写真の車外テーブルと同様、バックドアのストライカーを利用する。

 テーブルが外れ落ちないようにストライカーに差し込む楔(くさび)を材木の切れ端で作った。楔紛失防止のため、テーブルに紐で固定する。そのための穴と紐の太さを逃がし、抜き差しがしやすいように上下非対称にした。

リアバンパー・ミニテーブル
楔(くさび)の表面。

リアバンパー・ミニテーブル
楔(くさび)の裏面。


リアバンパー・ミニテーブル
紛失防止で紐でつないだ。

 改造終了が下の写真である。リアバンパーの上部は後方に向かってわずかに下がっている。テーブルのバンパーとの接触面は電動カンナとサンダーで傾斜をつけ、さらに傷防止でフェルトシールを貼った。

リアバンパー・ミニテーブル
完成したミニテーブル。

リアバンパー・ミニテーブル
楔はテーブルに固定。

リアバンパー・ミニテーブル
この穴にストライカーを差し込む。

リアバンパー・ミニテーブル
右方向がバンパーとの接触面。
右下がりに面を削ってある。

リアバンパー・ミニテーブル
ガタ防止と傷防止にフェルトシールを貼り付けた。

リアバンパー・ミニテーブル
取り付け状態。

リアバンパー・ミニテーブル
取り付け部拡大。

リアバンパー・ミニテーブル
楔をストライカーに差し込むとがっちり固定できる。

 テーブルのサイズは幅40cm×奥行20cm。テーブルとしては極めて小さい。しかし、一人で出かけた時の弁当や飲み物、食事だけのテーブルとしては充分な広さである。あまり大きくすると荷室テーブルで調理する際邪魔になる。

 軽食テーブルとしてしか考えて作っていないので、踏み台にすると板が割れる。もちろんこのテーブルをセットしたままではバックドアは閉められない。

 テーブルを使用しないときは荷室テーブルの基台の隙間に立てて収納できる。


【追記】2020年8月10日
エブリイ 助手席テーブル」でこのテーブルは再利用しました。リアバンパーでも助手席テーブルとしても使えます。


2018年1月22日月曜日

ベンジンカイロの修理 ハクキンカイロと外国製カイロ

2018.January.22.


 沖縄は暖かい。気温が10℃切るのは年に数日。もちろん雪が降ったり、路面が凍結することはない。でも、風が吹かないことはほとんどなく、冬場は結構猛烈な風が吹き続く。

 室内にいれば寒くて堪らないということはないが、屋外に長時間いるとそれでも凍える。10数年前、キャンプと釣り用に放出品の店で外国製(アメリカ製?)のベンジンカイロを購入した。

外国製カイロ
外国製アルミカイロ。
1個1,000円ほど。

 何度か使ったが、まあ使えはした。ただ、着火に手間取る。なかなか火がつかない。一度火が付くと安定して使えるのだが、使うたびに着火までの時間が長くなり5分~10分、それ以上かかることもあった。その後棚の中に眠っていた。

 正月、子供とやんばるに出かけた。久しぶり冷え込み、途中で使い捨てカイロを購入することになった。そういえば家にカイロあったなあ、と思い出した。さらにその数日後、同僚がハクキンカイロを使用していた。「おっ。懐かしいね」と話題が盛り上がった。

 使い難いから使わなくなったカイロ。使い易くする方法はないか?とGoogle先生に聞いてみた。出てくる情報は「ハクキンカイロ」、「ジッポ・ハンディーウォーマー」、「カワサキ・カイロ」であり、その火口の構造は手持ちの物とは異なっていた。

 諸先輩方の御意見で共通しているのは「火口だけはハクキンの物がいい」、「本体は別メーカーでも結構互換性がある。」「ハクキンも火口だけは消耗品」ということである。

 実は、家内の母親から「使えない」ということで古いハクキンカイロをもらっていた。その際、外国製のカイロの新品と交換したことがあった。で、使えないハクキンカイロはまだ手元あったので、ハクキンカイロに外国製火口が嵌ることは確認していた。

 Amazonでハクキンの交換用火口を購入してみた。

 火口が届いて、さて、使ってみるかとカイロを引っ張り出すと袋の口が綻んでいた。まずは袋の修理である。

外国製カイロ
カイロの袋の口が綻んでいる。
紐もどこかに行っていた。


ハクキンカイロ交換用火口
届いたハクキンカイロの交換用火口。


ハクキンカイロ 換火口 1個入
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 カイロ本体の純正火口を外してハクキンの火口と交換する。構造が若干違っていたのでラジオペンチで修正する。これでばっちり。早速100均のライターオイルを入れて着火してみた。
 ほんの数秒100円ライターで火口をあぶるだけで一発着火。すごい。


外国製カイロ
アルミ製の外国カイロにハクキンの火口を装着した。
下の火口2つは元々ついていた火口。

 外国製カイロの火口の構造はハクキンの物と大きく異なる。触媒の構造がステンレス(磁石がつかないので)の細かいメッシュである。このステンレスメッシュが筒状に巻かれアルミの火口の枠の中に入っている。確か説明書には火口の横穴からライターの炎を入れるように着火するよう書かれていたはずである。

外国製カイロ
ステンレスメッシュの火口。

外国製カイロ
ステンレス火口の裏側。

ハクキンカイロ交換用火口
左からハクキンの火口。
中央と右がステンレスメッシュの火口。

ハクキンカイロ交換用火口
左がハクキンの火口。
右が外国製カイロのステンメッシュの火口。

ハクキンカイロ交換用火口
左がハクキンの火口。
右が外国製カイロのステンメッシュの火口。

 カイロの袋のほつれを針と糸で縫い、ベルクロテープを接着剤で着けた。あえて縫い留めなかったのはベルクロの鈎が縫い糸を切りやすいからである。

外国製カイロ
袋の口にベルクロテープを接着した。

外国製カイロ
互い違いに合わせて口を閉める構造にした。


 古いハクキンカイロの箱には旧字体で「矢満登商会」と書かれている。初めて見る会社名だ。しかし、中のカイロ本体には「ハクキン」の銘が。偽物か?と疑問に思いGoogle先生で確認。
 ハクキンカイロ株式会社のウェブに会社情報があり会社沿革で詳しく明記されていた。現在は「ハクキンカイロ株式会社」であるが昭和63年までは矢満登商会だったそうだ。

 外箱は上部の扉はちぎれてない。説明書も燃料のカップもない。

ハクキンカイロ
外箱表面。

ハクキンカイロ
外箱裏面。

ハクキンカイロ
外箱側面①。

ハクキンカイロ
外箱側面②。

ハクキンカイロ
外箱底面。

 カイロの袋は純正のようである。

ハクキンカイロ
カイロの袋。

ハクキンカイロ
カイロ本体。

ハクキンカイロ
火口は今回純正の新品に交換した。


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 手元にあるカイロは2つだが、カイロと同じ原理で蚊取りマットを使用するアウトドア蚊取り器もあるので、火口は3個注文してある。なのでこの古いハクキンカイロも火口を新品に交換した。

 ネットでは古くなって火が付きにくくなったハクキンの火口も中性洗剤でよくすすぎ、洗剤を落として乾燥させると復活するという情報もあった。まあ、沖縄なので使用して年数回。10年以上は充分持つはずである。


 そういえば、長崎で大学生だった頃、金色の円盤型のナショナルカイロを持っていたことがあった。いつの間にか火が付かなって捨てた覚えがある。


 
 「Hand Warmer burner」で画像検索すると手持ちの外国製カイロの写真が出てきた。ebay.caで「Vintage1950's-60's Metal Hand Warmer Pocket Tin Burner made in Hong Kong」で出品されている。火口の写真も一緒である。
 どうやらこの外国製カイロは香港製だったようだ。ただ、ビンテージと表記されているが、数年前も沖縄の放出品を扱う店では新品箱入りで1800円程度で店頭販売されていたはずである。


 外国製カイロにハクキンの火口を装着し着火して2時間。ものすごく温かい。熱いぐらいである。このまま今日は燃料が尽きて消火するまで使ってみるが、純正のステンメッシュ火口より発熱量は良いようだ。使い捨てカイロよりはるかに熱い。
 
 今回、燃料は100均のライターオイルを使用したが、ホワイトガソリンでもいいようである。ホワイトガソリンなら燃料用で手持ちは8リットルほどある。以前ライターにホワイトガソリンを入れていた時期もあった。ライターオイルより揮発性があり、3日おきに注油しなければならなかったが・・・。
 ライターオイルが無くなったら、オイルボトルにホワイトガソリンを入れれば使い勝手もいいはず。もともと燃料ボトルだし。


 余談・・・

 沖縄では薬局でもハクキンカイロを見たことがない。使い捨てカイロはたくさん販売されている。ジッポオイルライターをたくさん扱っている小物屋ではたまにハンディウォーマーは見ることがある。


 もうすぐ沖縄で言う「ムーチーびいさ(ムーチーの頃の寒さ)」である。ムーチーとは月桃の葉に包んだ白玉餅のことである。ムーチーの由来も面白いので調べて頂きたい。
 カイロも使えるようになったので「待てば海路の日和あり」ならぬ「持てばカイロの日和あり」ということだろうか? 「(捨てずに)待てばカイロに陽が当たる?」(おあとがよろしいようで)