2018.February.24.
【追記】2019.November.27.
最新記事「キャンドルランタンのオイル化 アルミ・オイルインサート制作」があります。こちらも参考にしてください。
【追記】2019.December.14.
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タブレット型オイルインサート |
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以下本文・・・
「ムラエ オイルランプ MGT-4 MURAEI Lunax mini MGT-4」で紹介したムラエのミニオイルランプ「ルナックスミニ MGT-4」の残りの3つの内のひとつを利用してみた。
ムラエのミニオイルランプ「ルナックスミニ MGT-4」 |
昔、一番最初に購入した真鍮製キャンドルランタンのオイルインサートを作ってみた。
このキャンドルランタンは恐らくキャプテンスタッグ製だったと思う。本体のプレート(シール?)はとうの昔に剥がれたか剥がしたがしてしまった。バイクツーリングや離島トレッキングの夜のメインの明かりとしてずっと私の傍にいる。その後、同タイプのアルミ製キャンドルランタン2つも追加購入したが、なぜかこの真鍮製のランタンを使ってしまう。
キャプテンスタッグのキャンドルランタン |
ムラエ MGT-4のガラス製タンクは使用しないで、代わりにガラス瓶をタンクとして使用する。Googleで検索中に、ある方のサイトで「山椒の粉」の瓶の口のサイズがMGT-4の火口にぴったりだとあった。昨年、他の香辛料の瓶でチャレンジした時は口のサイズが微妙に大き過ぎた。S&Bのさんしょうの粉を購入し、試してみるとこれがビックリ、ジャストフィット。緩くもなくきつくもなくびったりサイズである。しかも瓶本体は遮光瓶でなくクリア。燃料残量が一目瞭然。
S&B さんしょうの粉のボトルに MGT-4の火口をセット。 |
ボトルの高さもキャンドルランタンのキャンドルホルダに充分収まる。
キャンドルランタンのロウソクホルダと オイルインサートの高さ比較。 |
キャンドルホルダに入れてみるとバネの隙間も充分取れる。
キャンドルホルダにオイルインサートを入れた時の 底部の隙間。 |
火口がキャンドルホルダの口から出る高さもちょうどいい。
キャンドルランタンのバネ底をセット。 火口の出方も誂えたよう。 |
ロウソクより芯の位置は 5mm程度高くなる。 |
改造というまでもなく、山椒の粉の瓶をそのまま利用しMGT-4の真鍮製火口を使用する。もちろん芯の長さは足りないので、替え芯を長めに切って使用するだけである。
ただし火口には芯を出す穴以外に大小2つの穴がある。ひとつは空気穴だと思うが大きい方はシリンジやスポイト等で燃料を追加注入するための穴ではないだろうか? どちらにしても引火性はないとは言え燃料を入れたまま横倒しにすると漏れる。運搬には不向きである。
ムラエ MGT-4の火口の拡大。 左の小孔は空気穴。 右の大孔は燃料注入口? |
キャンドルランタン横の空気穴から オイルインサート内部が見える。 |
まるで純正品? 炎の明かりは心が落ち着く。 |
この瓶にはキャップがある。このキャップを利用できないだろうか?と考えた。
S&B さんしょうの粉のキャップ |
山椒の瓶にMGT-4の火口を取り付けたままキャップを嵌めてみた。火口の中央の心出し穴の隆起がキャップに当たる。山椒の粉の振り出し口の小穴のひとつがキャップのほぼ中央にあったので、穴を広げて芯が当たらないようにした。
中央の穴に見える白い毛はMGT-4のガラス芯 |
今度はキャップ上部の蓋の突起が邪魔になるのでリューターで削る。
芯に干渉しないように穴を広げた。 キャップの蓋の突起も削る。 |
心出し穴と突起を削ったのが下の写真である。
加工後のキャップ。 上から。 |
加工後のキャップ。 下から。 |
キャップの内部の外側の雌ネジ部が瓶口の雄ネジにはまる部分だが、もう一つ内側に壁のような突起がある。加工したキャップを瓶に嵌めたり外したりを繰り返しながら観察した。このリング状の壁はMGT-4の火口を押さえてくれそうだ。ただ、火口の2つの穴は溝状になっている部分にあるので、うまく工夫すればこの溝に漏れた燃料を導くことができそうである。
キャップ内部にはリング状の壁がある。 |
ノギスでこの辺のサイズを計測した。
① 山椒の粉のキャップの内部押さえの内径17.15mm、深さ5.70mm。② ムラエMGT-4の真鍮火口の2カ所穴のある窪みの外径10.1mm。
つまり、キャップのこのリング状の壁の内側にMGT4の火口の穴のある窪みの外径より小さい穴のあるパッキンを作成し挿入することで問題は解決しそうである。
手元に2mm厚のゴム板があるのでこれを3重にしてドーナツ状の平パッキンを作ってみた。
2mm厚のゴム板を3枚重ねで利用。 |
6mm厚の平パッキンを制作。 |
山椒の粉のキャップの中に挿入する。 |
キャップの材質は「S&B さんしょうの粉」のラベルには「プラ キャップ ラベル」しか表記されていない。多分ポリプロピレンだと思う。ポリプロピレンも接着できる接着剤でキャップの蓋を接着した。
コニシ
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これで大丈夫と思い、燃料のパラフィン系オイルであるレインボーオイルを入れてキャップを閉めて傾けてみた。5分ほど横倒しにしたが漏れはない。
上手く出来たと安心し、何度かキャップを開け閉めした時である。キャップの蓋の隙間から燃料が漏れ出した。よく見るとキャップの蓋が持ち上がっている。
完成した(つもりだった)キャップ。 |
ゴム板で作った平パッキンが硬過ぎて強めにキャップを閉めるとキャップの上部を持ち上げてしまっているようだ。もっと柔らかい材質の物でパッキンを作らなければならない。
手持ちの材料を探すと100均で購入し何かに使用したPVC発泡シートがあった。これは確かに柔らかい。厚さは4mm。2重にしてパッキンを作り直した。
PVC発泡シート発泡シートを利用。 |
PVC発泡シートの平パッキン。 |
PVC発泡シートのパッキンをキャップに嵌めてキャップの蓋の接着をやり直し、さらにステンビスで強引に固定した。
説明を追加 |
接着剤が安定してから強めにキャップを閉めてみたが今度は燃料の漏れは見られなかった。これで大丈夫であろう。
ただし、キャップをすると全高がキャンドルホルダを超えるのでキャンドルランタンにオイルインサートを入れられなくなる。燃料を入れたままの場合、ランタン本体とは別にオイルインサートは携行しなければならない。
完成したオイルインサートの容量は20~25ccぐらいだろうか?
製造元のムラエのサイトには「オイルは1時間4mlの低燃費で、」とあるので燃焼時間は5~6時間であろう。
ムラエのサイト
http://www.muraei.co.jp/oillamp/lunax/lunaxmini/index.html
キャンドルだと8~9時間なので少し使用時間は短くなる。ただ、オイルインサートの利点ははるかに大きい。
① 炎の大きさが調整できる。
② 点灯時ランタンを動かしてもロウがこぼれない。
③ 手入れが簡単。(ロウがこぼれないので)
④ 再点火しても炎が小さくならない(ロウソクの場合芯が焦げて小さくなったり、運搬時に焦げた芯が折れたりする)
キャンドルだと風でランタンが揺れるだけでロウがこぼれ、ランタン内部やホヤを汚してしまっていた。テントからトイレに行く場合、手にぶら下げて慎重に歩かないとロウがこぼれ出していた。
これでずいぶん使い易くなる。ただ・・・。不便なキャンドルも不便さなりの趣があるので離れ難いものがある。キャンドルの燃焼時の匂いはパラフィン系オイルより柔らかいんだよなあ。
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