2019年11月15日金曜日

キャンドルランタンのオイル化についての実験と考察 HD8の利用

2019.October.19.

 キャンドルランタン用のタブレットキャンドルの代わりになるオイルランプがある。
 「ディスポーザブルタンク HD8」である。タンク底部の直径が約38mmでタブレットキャンドルを使用するキャンドルランタンにぴったりである。しかもしっかりしたキャップが付いており、携行時にオイル漏れの心配がない。

ムラエ ディスポーザブルタンク HD8
ディスポーザブルタンク HD8


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 amazonでは高い物しか探せなかったが、ヨドバシ.comでは1個95円であった。ここ2~3年前から気になっていたのだが、なかなか手を出せずにいた。

 手元に届いてから逸る気持ちを抑えきれずに早速点灯した。ワクワクしながら手持ちのUCOミニランタンにセットした。

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・・・・・・・。
???????。

 待てど暮らせど暗い。火は点いているのだが明るくない。
 炎が小さい。

 ランタンは照明器具である。これでは照明としては使えない。

 HD8の芯を引き出してみたが先端が焦げるだけで炎は大きくならない。芯に問題があると考え、芯を抜き取ってジッポーのウイック(オイルライターの芯)を差し込んで使ってみた。
 それでも炎が大きくならない。
 何故だ?
 ムラエのレインボーオイル(オイルランタン用の燃料(流動パラフィン))にジッポーの芯でもこんな小さな炎ではない。
 
 原因がわからないまま、100均の化粧品充填用のシリンジでHD8のオイルを抜き取り、別容器に移してから、ムラエ レインボーオイルを入れ、ジッポーへの芯で使ってみた。
 今度は大きな炎になった。
 ちなみに燃料の交換は火口の横の空気穴を千枚通しでほじって広げるとシリンジのパイプが入るようになる。

ディスポーザブルタンク HD8
100均のシリンジで
注入できる。

 ムラエ レインボーオイルを充填したHD8と未開封のHD8を並べて見比べながら考えた。
 ふと、2つを振ってみた時に気がついた。燃料の粘度が違う!!

 試しにHD8の純正燃料と、レインボーオイルをシリンジで一滴ずつペーパーに垂らしてみた。ペーパークロマトグラフである。その結果が次の写真である。

左がHD8純正燃料。右がレインボーオイル。

ディスポーザブルタンク HD8
左がHD8純正燃料。右がレインボーオイル。


 明らかにHD8の純正燃料は浸透力がない。つまり粘度が高い。だから芯を高くしても芯の先だけが焦げて、炎が高くならない。燃料供給量が足りないのである。

 未開封のHD8とオイルだけレインボーオイルに交換したものの違いが下の写真である。
 歴然とした差が現れた。

ディスポーザブルタンク HD8
左がHD8そのまま。右がレインボーオイル。

ディスポーザブルタンク HD8
左がHD8そのまま。右がレインボーオイル。

 amazonでレインボーオイルより安い燃料を探して「流動パラフィン」で検索してみたら「ハーバリウムオイル」なるものがヒットした。ただ、ある商品の説明に「ランプ用燃料としてはうまく燃焼しない云々」の表記を見つけ「粘度」という表記もあった。
 つまり市販の流動パラフィンは使用目的によって粘度があるものが存在していることを初めて知った。

 純正HD8の芯は2本心で口金にぎっちりと詰まっている。オイルの通り道をより確保できるようにジッポーの芯にした。

ディスポーザブルタンク HD8
左がそのままのHD8。右がオイルと芯を交換したもの。

 改造すると何があるかわからないし、火を使うものなのでタンクが空になるまで数回燃焼テストを繰り返した。

 2回目のオイル充填時に気になったのが火口の金属部直下のタンクの縁が白く変色していることだった。
 3回目からはタンク自体が少しずつ縮んでいる。

 下の写真は5回目の充填時のものである。

ディスポーザブルタンク HD8
5回目の燃焼時の本体の変形。
左が使用したもの。右が未使用。

ディスポーザブルタンク HD8
5回目の燃焼時の本体の変形。
左が使用したもの。右が未使用。
(ただし芯とオイルは交換済み)

ディスポーザブルタンク HD8
5回目の燃焼時の本体の変形。
左が使用したもの。右が未使用。
(ただし芯とオイルは交換済み)

ディスポーザブルタンク HD8
5回目の燃焼時の本体の変形。
上が使用したもの。下が未使用。

ディスポーザブルタンク HD8
5回目の燃焼時の本体の変形。
左が使用したもの。右が未使用。

 随分小ぢんまりしてしまった。(T_T)

 表記を確認するとタンク本体はPET樹脂のようである。

 だからメーカーは安全のために炎が大きくならないように、かつ、ディスポーザブル(使い捨て)としたようである。

 その後も計10回程、燃料を注入し使ってみたが、タンクが縮んで燃料が漏れ出すことは一度もなかった。縮んでも使えないことはないようだ。(保証はできない)

 それなら過去記事「UCO Micro Lantern + ムラエ MGT-4 用ケース」にあるようにMGT-4でいいじゃないか? と言われそうだが、MGT-4の欠点は携行時のオイル漏れの対策がないのと、ガラスのタンク部が若干大き過ぎるのである。

 HD8もMGT-4も帯に短し襷に長しである。

 どちらも使用目的としてはレストラン等のテーブルキャンドルとして製造されているので仕方がないのだが・・・。

 HD8は使用目的に沿ったメーカーの安全管理としては、なかなか細かく研究ししっかりした商品ではある。おそらく商品開発も何度も実験を繰り返して燃料の粘度、芯のサイズと本数、本体の材質等厳選したその苦労が感じられた。

 今回の記事もあくまでも趣味の範囲での私見なので、メーカー様には何の責任もありません。
 それどころかハリケーンランタン等の燃料として、レインボーオイルを製造販売して頂き感謝しかありません。

2019年11月14日木曜日

キーライト制作(LEDライト付き使い捨てライター再利用)

2019.September.24.

 ちょっと古い使い捨てライターだが、LEDライト内蔵のライターのガスが無くなってしまった。
 以前、ライター底部のLEDライトの電池が液漏れして自分で交換したことがある。

 かつて(今から20年以上前)は使い捨てライターのフリントが無くなるまで、自分でガスを補充して使ったことが何度かあったなあと思い出した。

LED付きライター
分解したLED付きライター



 コンビニで貰ったサービスライターがまだ沢山あるので、捨てることにしたが、電池交換したLEDライトは充分に明るい。ライターは捨ててもいいが、LEDライトはもったいないと余計な気持ちが湧き上がった。

LED付きライター
LEDの照度はまだ充分。




 ライターを分解してガスの残りを完全に飛ばす。次にリューターに切断砥石を付けライター本体をカットした。

LED付きライター
カットしたライター。

 使用するのはLEDライトの部分だけである。

LED付きライター
ライターのLEDライト部分。
形が気に食わない部分をエポキシ接着剤で整形し硬化させる。エポキシケイ接着剤は硬化直後はほぼ透明できれいなのだが、時間が経つと黄変し、茶色になる。なので表面を自動車用タッチペイントで着色する。


LED付きライター
整形直。

LED付きライター
マスキングして塗装。

 キーホルダーになるように100均の「リリアン紐」を三つ編みにして紐を作る。

三編みにしたリリアン紐
100均のリリアン紐で作った三つ編み紐。

 作った紐をLEDライト後部に穴を開けて取り付ける。

LED付きライター
完成。

キーライト
LED側から。

キーライト
点灯。

 これで完成。材料は手持ちのものですべて賄ったので、出費は0円。

 アパートの郵便受けの確認に便利なので、玄関の内側に常備。電池が切れたら100均で購入し交換すればいいだけ。小指の先程度の大きさなので邪魔にならないし、スイッチもロック機構があるので点灯状態を保つこともできる。ただ、誤作動防止機構がないのが玉にキズ。

2019年11月2日土曜日

市販の刺繍ワッペンを Magforce のバックに付ける

2019.September.10.

 Magforceのバッグには様々なミリタリーワッペンが取り付けられるようにベルクロのループ側が蓋に付けられている。

 市販のミリタリーワッペンはその絵柄はガイコツたったり、銃の図柄だったりなかなかゴツい物ばかりである。まあ、そもそもの目的がそうなのだから仕方がない。犬の図柄を探してみたがシープドッグしかない。

 アイロンパッチ式の手芸用の物ならたくさん見つかる。
 我が家の犬は代々ダックスフンドなので、やはり付けるならダックスフンドのワッペンがいい。

ダックスのワッペン



 手に入れたワッペンはアイロンパッチ式なので、糊が邪魔である。Goole先生に聞いてみるとアルコールで糊は除去できるはずとのこと。カメラの掃除用に無水エタノールを持っているので試してみた。

無水エタノール

 ビニール袋にワッペンを入れてエタノールを注ぐ。

ダックスフンドのワッペン
エタノールに漬けたワッペン

ダックスフンドのワッペン
ワッペンの裏

 すると確かに糊はペロリと捲れるようになった。

ダックスフンドのワッペン
裏の糊が剥がれた。

ダックスフンドのワッペン
左がワッペン。右の透明の物が剥ぎ取った糊。

 ワッペンはエタノールで濡れているので充分乾燥させる。

ダックスフンドのワッペン
糊を剥ぎとったワッペン。

 ワッペンと同サイズにベルクロテープのフック側をカットし、エポキシ系接着剤で貼り合わせる。

ダックスフンドのワッペン
フック側のベルクロテープを準備する。

ダックスフンドのワッペン
エポキシ系接着剤で接着する。

混合前の接着剤

ダックスフンドのワッペン
接着剤硬化後

 接着剤が硬化した後で、ワッペンの形にベルクロテープを切り取る。

ダックスフンドのワッペン
完成したワッペンの表側

ダックスフンドのワッペン
ワッペンの裏側。

 完成したワッペンはバッグの蓋にあるベルクロ部に取り付ける。剥がそうとしない限り取れないように強固に貼り付いてくれている。

ダックスフンドのワッペン
使用状態

2019年10月19日土曜日

100均のミリタリー・S字カラビナをベルトフックに改造

2019.September.07.

 Magforce MF-0423 は片掛式のショルダーバッグである。



 ショルダーベルトは1本だがナスカンがついており、左右どちらの肩掛けにでも変更できる。それに合わせてクロスストラップも反対側に移動できるのだが、こちらにはナスカンが付いていない。アジャスター バックルで留められており、いちいちストラップをバックルに通し直す必要がある。こちらにも小さめのナスカンが付けられていれば良かったのだが・・・。

 100均の裁縫コーナーでプラスチックナスカンを探してみたが、適当なサイズと色の物がない。代わりに見つけたのが「ミリタリー・S字カラビナ(大)」である。

ミリタリーS環(大)
ミリタリー・S字カラビナ(大)


 これを加工することにした。

 不要なフック側を切り捨て、クロスストラップが通せるようにスリットを入れる。

ミリタリー・S字カラビナ
スリット両端の下穴を開ける。

ミリタリー・S字カラビナ
不要なフック側をカット。

ミリタリー・S字カラビナ
スリットを開ける。

ミリタリー・S字カラビナ
カットした部位の丸め整形を行う。


 最後にカットした箇所のバリを取り、角を丸める。これだけで完成である。

Magforce MF-0423
付属のショルダーストラップのナスカン。

Magforce MF-0423
クロスストラップのアジャスターバックル。


 クロスストラップのアジャスターバックルからストラップを抜き取り、制作したフックのスリットにストラップを通し直す。あとは元のD環に掛けるだけ。

Magforce MF-0423
使用状態。

 フックの強度が充分かどうか分からないので、もう一つ作りポケットのキーホルダーベルトに取り付ける。万が一、両方破損しても元の状態に付け直せばいいだけではある。

 これだけで使い勝手が良くなった。

2019年10月6日日曜日

Google Home Mini の壁掛けホルダー

2019.August.21.

 10年ほど前から結構Googleに依存している。

 PCでもメインはLinuxに移行していることもあり、Googleとの相性もいい。Google PhotoやGoogle Drive も常用している。スマホも昨年からPixcel 3 XL である。さらにGoogle Drive の容量を増やしたくて Google One も使い始めた。

 今年6月の終わりにGoogleから一通のメールが届いた。
「メンバー特典: Google One メンバーの皆様に Google Home Mini をプレゼント」
始めは詐欺メール?と不安になったが、調べてみるとGoogleからで間違いないようである。
 早速申し込みを行った。


 7月に沖縄本島の自宅に届いたが、帰宅したのは8月になってからだったので、手元に届いたのは実質8月中旬である。

 宮古島に戻ってから単身赴任先のアパートでセットアップしてみた。

 アパートでのインターネット環境は「GMOとくとく」のWiMAXである。つまり携帯用モバイルルータを使用している。自宅の光と比べようがないほど遅いが、まあ、ストレスは感じつつも使えないわけではない。

 モバイルルーターのクレードルを通して有線LANでメインPCのFujitsu FMVA77JWJ を繋いでいる。これにはLinux Mint をインストールしてある。さらにWifiでは Windows 10 のAcer Travel Mate Spin B1 、Linux Mint の HP Mini110-4120TU、Pixel 3 XL、Arrows TAB を使用している。このネットワーク内に追加でGoogle Home Miniを接続する。

 セットアップは簡単だった。Pixel 3 XL にGoogle Home アプリをインストールし、 Google Home Mini を起動後、Google Home アプリに登録するだけである。

 「OK! Google」でも「ねえ、Google」でも反応する。モノラルスピーカーではあるが柔らかい音質で音量も充分。
 PCを置いている机の上で使用していたが、机が狭いのでちょっと邪魔である。PCの上方の壁にぶら下げたい。Google Home Mini には壁掛け用の穴がない。
 壁掛けホルダを作ることにした。
 

Google Home Mini
Google Home Mini

 今は仮の住まいなのでずっとこのままではない。とりあえずお金をかけないで手持ちの材料を使用し、それでも少しは良いものを作ってみたい。さてどうしたものか。

 3日間ほど「行こか 戻ろか 思案橋」(長崎出身しかわからないかも?)した結果、素材用に余分に買っておいた100均の「まな板シート」を利用することにした。

100均のまな板シート
100均のまな板シート。

 Google Home Mini は本体の左右を触れるとボリュームの大小が操作できる。なので左右の側面は開放したい。
 最終的なデザインは「かしわ餅」の葉っぱの真ん中をくり抜いた形に落ちついた。


Google Home Mini
葉っぱの真ん中をくり抜いたかしわ餅型ホルダ。

 Google Home Mini 表面の布を傷付けたくないので100均のクッションテープを接触部分には貼り付けた。
 事務用パンチで上部中央に穴を開け、完成。
  
Google Home Mini
Google Home Mini の壁掛けホルダ

 メインPCのディスプレイ上部の壁に画鋲でぶら下げた。

 
 Google Home Mini の使用感はなかなかである。結構マイクの感度がよく、Google Home Mini の前まで来なくても、小さな声でも反応してくれる。「ねぇ、Google」と呼びかけて反応するとスピーカー中央の布の中のLEDが光って反応してくれる。

 声掛けの内容によってはルーティンが設定でき、一言でいくつかの流れ作業をしてくれる。これらのルーティンはスマホのGoogle Home アプリから設定できる。

 寝る前に「おやすみ」と声をかけるとGoogle カレンダーに登録している明日の予定を読み上げてくれ、続いてアラームの設定時刻を聞いてくる。それが終わると「おやすみなさい」と言ってくれ約10分ほど虫の声が流れ続ける。その声を聞きながら眠りに落ちる。

 朝はアラームの音で目覚め「アラーム止めて」と指示するとアラームが止まる。「おはよう」と声をかけると「 おはようございます」に続いて本日の予定、とニュースの再生が流れる。

 仕事から帰り「ただいま」と声をかけると「おかえりなさい」の答えのあとにラジオの再生。
 天気予報や運勢、タイマーなど声をかけるだけで指示ができて便利である。

 一人暮らしには本当に良いかも? 今後AIの進化すると、普通に会話ができるようになるのだろう。Google アシスタントの性別や性格等の細かい設定もできるようになれば楽しいはず。

 私が生きている間にどこまで進化してくれるのか楽しみである。