2017.Feb.25.
愛車ジムニーJB23のエアコンルーバーのフィンが壊れていた。
左右の風向を変えようとしても内部の縦のルーバーが揃って動かない。
ダッシュボード中央の2つの吹き出し口がおかしい。 |
横向きの風向調整ルーバーがキチンと動かない。 |
ルーバーを外してみた。
センターのルーバーはルーバーの左右からマイナスドライバや内装用レバーで少しずつコジルと手前に浮いてくる。そしてそのまま手前に抜き取ると外れる。
内装用のレバーで左右からコジリ、手前に抜き取る。 まずは左側。 |
次に右側。 |
ルーバーを外した後の吹き出し口の状態。 手前側のボッチは上下調整用の軸。 奥側のボッチは上下の可動範囲を決めるもの。 |
ルーバーを外した後の吹き出し口の状態。 右側は中心軸のボッチのみである。 |
外したルーバーの裏から見ると縦のフィンを連結している。プラスチックの棒が折れている。プラスチックの連結棒は触ると脆くバラバラになってしまった。樹脂部品の経年劣化による限界だろう。初年度登録が平成13年の車である。今が平成29年だから16年。紫外線の強い沖縄なので仕方ないかもしれない。(納得はできないが…。)
取り外したルーバーを裏から見た。 |
2つともフィンの連結棒が割れている。 |
左側の中心軸の皿状のプラスチック部品も バラバラに割れている。 |
右側の中心軸は被害なし。 |
うーん。重症である。
砕けた中心軸の皿状の部品。 |
吹き出し口左の2つのボッチとルーバーの穴の関係。 |
ダメもとで修理を続行した。
中心軸の穴径は約8mm。2mm厚のゴム板を加工し、3枚重ねでアロンアルファで接着し部品を作ることにした。
中心軸の穴の径は約8mm。 |
12mm径のものは「コの字」に穴を開け、3mm径の穴を開けた9mm径のものはリューターとダイヤモンドビットで四角い穴に広げる。四角い穴にする理由は吹き出し口の左の中心軸のボッチが四角いからである。9mm径のゴム板は瞬間接着剤で2枚を貼り合わせ、リューターで外周を削り8mm径の穴に入る大きさにする。最後に12mm径の物を貼り合わせ皿状の部品は完成。
上からポンチは12mm、9mm、3mm径。 2mm厚のゴム板を使用。 |
完成した皿状の部品。 これはゴムだが、本当の純正はプラスチック製である。 |
次にフィンの連結である。元は細長いプラスチック板に穴が開いており、その穴にフィンの凸部が入り、凸部の端は釘の頭のように潰されて抜け落ち防止になっていた。
この頭を利用して細いステンレス針金を首に巻いて修理した。頭があるので針金が抜けない。
フィンの間隔を何度も見ながら針金を巻いたが、出来上がってみると間隔がおかしい。針金を巻くので、首をラジオペンチで締める時にどうしてもズレてしまう。失敗である。フィンの凸部を折らないように針金を外すのは嵌めるより難しかった。
ステンレスの針金で頭の付いた凸部を連結。 (この写真は間隔がおかしくなった失敗例。) |
1回目の失敗から針金を弓型に余裕を持って巻いてみた。この弓部の角度を変えるとフィン同士の間隔は調整できるからだ。
ステンレス針金は間隔を調整できるように、 あえて弓なりに余裕を持たせている。 |
弓の角度を変えてフィンの間隔を調整する。 |
修理が終わったルーバーを車に取り付ける。
注意するポイントは吹き出し口の左にボッチからルーバーを嵌め込むことである。右からでは皿型の部品を壊してしまう。これは純正でも同様である。
左側を嵌めたら右側を少しずつ押し込む。パチッと嵌れば上下に動かしてみて、キチンと動けば完成。
ルーバーの嵌め方は、 ①左から中心軸を合わせる。 ②右側を押し込む。 ※右から入れると皿型の部品が破損するので注意。 |
2つとも嵌め込んで修理完了。 |
今回使用した工具は、
1. 内張用レバー(エーモン製)
2. 打ち抜きポンチ 数種
3. リューターとダイヤモンドビット数種
4. ピンセット
5. ロングノーズ(ラジオペンチ)
使用した材料は、
1. 2mm厚ゴム板
2. 1mm径ステンレス針金
3. 瞬間接着剤
である。
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