2016年2月14日日曜日

キャンドルランタン用クリアカップ・タブキャンキャンドルの改良

2016.Feb.06

 コールマンのガソリンランタンのシングルとダブル、プリムスのガスランタンのマイクロ、MBLと明るいランタンはあるが、キャンドルランタンも好きである。暗いのが欠点ではあるが、何より無音。目の暗順応も早い。

 でも、もう少し明るくならないだろうか? いつも思っていた。

 100均でクリアカップのタブキャンドルを見つけてからはフォレストヒル・キャンドルランタンに使うと、カップも光を通すので少しは明るくなる。


 先日Amazon商店でお得なクリアカップ・ティーライト・キャンドルを見つけて購入した。喜び勇んで点灯したが炎がとても小さい。暗い。

 Google先生に聞いてみると、タブキャンドルはほとんどがアロマポット用なので、オイルの余計な蒸発を押さえるために炎が小さくなるように作られているようだ。アロマポットに使用するには最適かもしれないが、照明を目的としたランタン用にするには不適格である。
 アロマポット用としては無駄な燃焼もなく、カップが溶けることもなく最高のコンディションである。



 アホみたいに大人買いして300個も購入したタブキャンドルを無駄にしたくない。解決策を考えた。

 灯したタブキャンドルをよく見ると芯が極めて細い。点火前は結構な太さがあるが、蝋が付いているからと、燃えるとシャープペンシルの芯より細くなる。ならば芯を少し太いものに替えれば炎も大きくなるはずと、キャンドル用の芯を探してみた。

 キャンドルランタンのホヤのサイズ、本体のサイズから炎の高さが2cm~3cm程が良いはずと、「平芯3×3+2」と「平芯4×3+2」の2種類をそれぞれ10mで購入。






丁寧な資料が同梱されていた。
平芯3×3+2
平芯4×3+2

 早速、タブキャンドルの分解と芯の交換を実施した。使用したのは千枚通しと圧着端子プライヤである。

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使用工具は千枚通しと圧着端子プライヤ。
  まず、カップからキャンドルを抜く。これはカップを持って、キャンドルの芯を引っ張れば簡単に抜ける。
カップからキャンドルを抜き取る。
  次に、キャンドルの底から芯とホルダを抜き取る。
キャンドルの底から芯を抜く。
  抜き取った芯のホルダをよく見ると、円筒部の片面だけを潰して芯を抑えている。これと同じ加工は圧着端子プライヤで可能である。
こちら側は凹部。
こちら側は凸部。
  千枚通しでホルダの底から潰れた部分を広げるように突き通す。この時、自分の指まで突き通さないようにご注意。結構力とコツが要りました。
千枚通しでぐりぐり。
  
気をつけながら、グリグリ。


 購入した新しい芯をホルダに差し込んで、圧着端子プライヤでカシメていく。取り外した芯がたくさん残ったので、ふと思いつき、2芯のダブル芯も作ってみた。
本来付いていた芯を2本差しのもの。

圧着端子プライヤでカシメる。
グニッと潰す。
  新しく購入した芯はキャンドルの穴にすんなり通るが、ダブル芯は太くなるので入らない。

キャンドルの穴の拡張。

 千枚通しで穴を広げようとするとキャンドルが割れた。
割れたキャンドル。
2分割か、3分割で割れる。

 しかし、これが都合よく、芯をセンターに合わせて割れたキャンドルを組み合わせてカップに挿入。
芯をセンターに合わせて

パズルのように組み合わせて

カップに挿入。

キチキチで入る。
 「平芯3×3+2」と「平芯4×3+2」、2本差しが出来たので、実際に全て並べて点灯し、比べてみた。

クリアカップキャンドルの比較。
左から
「Default」:改造無し。
「Default W芯」:外した芯を追加した2本差し。
「3×3+2」:平芯3×3+2。
「4×3+2」:平芯4×3+2。
点灯後3分後。
斜め上から見たところ。
平芯4×3+2 は炎が高過ぎて、ススも出ている。

 点灯後、1時間ほど経過。カップの蝋は全て融解している。
クリアカップキャンドルの燃焼テスト。
点灯1時間後。
蝋が溶けると光の透過性が良くなりキレイ。

上から見たところ。

平芯4×3+2 を拡大。

平芯3×3+2 を拡大。


外した芯を追加した2本差しを拡大。
燃え尽きるまで燃焼を続けた結果は次のとおりであった。

 「Default」 改造無し。 ・・・燃焼時間 3時間50分
 「Default W芯」 外した芯を追加した2本差し。・・・燃焼時間 2時間05分
 「3×3+2」 平芯3×3+2。 ・・・燃焼時間 2時間20分
 「4×3+2」 平芯4×3+2。 ・・・燃焼時間 1時間30分

 ただし、平芯4×3+2は炎が高過ぎ、ススも見えるほど出るので、キャンドルランタン用には使用できないことが分かった。

フォレストヒル・キャンドルランタンに
平芯3×3+2 を使用したもの。

 その後、UCOマイクロランタンやチロルランタン等で数回テストしてみた。

 平芯3×3+2、外した芯を追加した2本差し共にポリカーボネートのカップが溶け燃え出すことが何度か有り、点火時の芯の長さを短くすると良いことが分かった。
 ※火災の原因になります。絶対に真似しないで下さい。

 また、ランタン内部の容積(高さ)が高い方が安定した燃焼が得られ、UCOマイクロランタンのように容積が小さいものは改造無しのクリアカップもしくはアルミカップが無難のようだ。
 
 裸火で燃焼させた場合より、ランタンで燃焼させると炎が高くなる傾向が見られる。

 「平芯2×3+2」も購入しておけば良かったかも?と、ちょっと後悔。



 おまけ・・・

 ゴソゴソと、キャンドルランタン用品の箱を探っていると、十年ほど前に100均で買ったと思われるタブキャンドルが出土?してきた。

 今回購入したクリアカップキャンドルと燃焼比較してみた。
 
ガラクタ箱(宝箱と呼んで下さい)から出土した
未開封タブキャンドル。
奥のキャンドルの順番に並べて点火。
どれも炎の高さは微妙・・・。

 感想

 アロマポット用タブキャンドルだけでなく、照明用タブキャンドルを格安で販売して欲しいなあ。
皆さん、そう思いません?

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