2017年5月4日木曜日

アルミコッフェル ストームクッカー

2017.April.16.

アルミコッフェル ストームクッカー

 いつ購入したか覚えていないアルミのコッフェルがある。多分25年以上前だと思う。

 バイクツーリングのキャンプを始めた当時はコールマンのピークワン等のステンレスのコッフェルが主流であった。オプティマス8Rに頑丈さを求めてピークワンのステンレスクッカーを使用していた。
 確かにステンレス製のクッカーは頑丈で、焦げ付いても金属たわしでガシガシこすれる。多少の落下でもびくともしない。ただ、8Rではとろ火が調整し難く、フライパンの底部は熱で波打つように変形してしまった。(未だ捨てきれずに保管している。)
 トランギアをメインに使用するようになってからは、アルミ製の物を中心に使用している。

いつ購入したか覚えていない古いアルミコッフェル。

大小の2個セットだったはず。

 あまり使用してこなかったこのアルミコッフェルにも日の光を当てたいと思っていた。

 先日、私の夢の万事屋であるダイソーに寄ったときに面白い物を見つけてしまった。アルミ製の鍋2種類である。ただし、100均なのに150円。

 店内でふたつの鍋を手に取り重ねてみたり、鍋底同士を合わせてみたり20分近く考えていた。他の客からは相当奇異に見られたかもしれない。

 鍋を重ねるのは台所での収納を考えているのだろうが、鍋底同士を鼓のように合わせる姿は確かに異様である。しかも鍋ふたつを持った男が20分近く考えている。

 恥ずかしさはあったが、私の頭の中にはこの二つの鍋の接合方法をいかにするかと言うことしかなかった。

「アルミ製深型片手鍋 18cm」

「アルミ製鍋」

「アルミ製なべ蓋」

ラベルを紹介。

トランギアのストームクッカーを参考に、安定性を考慮して口径の大きい鍋を下にする。サンダー(ディスクグラインダー)で鍋の柄を切り取り、リベット部分が無くなるように穴を開けた。

鍋の柄を切り取り開口部の下書き。

こういう穴を開けることにした。

側面の空気取り入れ口と、
底部の接合部の穴開けが終了。

 次は風防部の深型鍋の加工である。これもサンダーで柄を取り外す。

サンダーでアルミリベットを削り柄を取り外す。
鍋側のリベットは残したままにする。

 鍋底のくり抜きは、事務用のサークルカッターを使用した。中心を探し、ひたすらサークルカッターを回転させる。カッターの刃が少しずつ深くなり、1箇所でも貫通するとそこからめくるように鍋底をはぎ取る。イージーオープンの缶詰の蓋を開ける要領である。
 

サークルカッターでひたすら傷を付けていく。

上下二つの鍋の接合方法は次の写真の通りである。言葉での説明が難しいが…。基台側の鍋には3ヵ所の切れ込みを入れてある。風防側の底部には同じく3ヵ所の耳を出してある。基台の切れ込みに風防の耳を合わせて接合し、回転させて固定する。

基台側の鍋底の形はこの通り。

風防側の鍋底の形。

基台の上に風防を載せ、切れ込みと耳を合わせる。

風防を時計方向に回してロックする。

 次にコッフェルを受けるゴトクである。これは相当悩んだ。本当ならばトランギアのストームクッカーのように折り畳み式のゴトクを風防部に取り付けたい。しかし、このアルミ鍋は板厚が薄く強度的に心配である。ネットで他の方の様々な工夫を参考にさせてもらったが、なかなか納得できるものが見つからなかった。

 数日考えた結果、以前制作した「シフォンケーキの型で作った 超小型ストームクッカー」と同じようにステンレス板でゴトクを作ることに決定した。以前の物は2枚のステンレス板を十字に組み合わせるものであったが、今回は3枚を三角に組み合わせることにした。

3枚のステンレス板をこのように加工。

トライアングル型に組み合わせる。

ゴトクは中に載せるだけ。

 使用するアルコールバーナーは「ホームセンターで買ったアルコールクッカー の改良」で紹介したクッカーに入っていたトランギアバーナーの模造品である。あのクッカーには火力が強すぎて焦げやすかったので、自作のアルミ缶バーナーと入れ替えてある。

 ただ、やはり模造品は模造品でしかなく、こちらのバーナーは接合部からアルコールが漏れてしまう。やむなく半田付けで応急処置はしてある。

どこ製かわからないアルコールバーナー。

これでワンセット。

バーナー本体と、蓋、とろ火用の蓋がセット。

バーナー底部はこんな形。
接合部には半田付けの跡が見える。

 何度か燃焼試験をした結果、バーナーの位置をもう少し高くしたほうが良いのと、バーナー直置きだと転倒の心配と床面が焼けるのを防止することを考え、バーナーのスタンドを制作した。材料は手持ちのアルミ板である。収納も考え分解式にしたのだが、結果として分解の必要はなかった。

アルミ板で作ったバーナースタンド。

バーナーを載せる。

ひっくり返してアルミ缶底のトレーを載せると、
固形燃料も使える。

固形燃料が瘦せているのはご愛敬。
(何かいい保存方法はありませんか?)
ゴトクとスタンド、バーナー、トレー。


 これでひとまず完成。完成後の状態は次の通り。

コッフェルの大をセットしてみる。

コッフェルの小をセットしてみる。

手持ちのハンドルを使用できる。

 そういえば、フライパンがなかったなぁと100均の両手丸底フライパンを載せてみた。

 あ、これぴったりフィット。しかし、重たい。トランギアに比較して全体的に軽量なのにこのフライパンだけで逆転しそうである。

100均の両手丸底フライパンがびったり。
でも、重い。

 フライパンに蓋を載せてみる。これはこれで使えそうだ。

フライパンの蓋を載せてみた。

 収納を考えてフライパンの蓋に2ヵ所切れ込みを入れた。ここにベルトを通す。

フライパンの縁に2ヵ所切れ込みを入れてベルトを通す。

 コッフェルの小にバーナー類を収納し、下から蓋、基台、風防、コッフェル、ハンドルと軍手、フライパンを載せてベルトで締める。

下から蓋、基台、風防、コッフェル、
ハンドルと軍手、フライパン。


ベルトで締める。


これでワンセット。










 実際に屋外でお湯を沸かしてみた。 

裏庭での湯沸かし実験。

なかなかいいかも?

 次に夜、固形燃料で湯沸かし。

固形燃料でやってみた。

バーナースタンドを逆さにして固形燃料をセット。

上から見たところ。

私が使用しているアルコールはメチルアルコールなので昼間はほとんど炎が見えない。
薬局等で販売されている燃料用アルコールはメチル70%+エチル30%だったり、メチル50
%+エチル50%だったりする。
 実際エチル100%を燃焼させたことがあるがオレンジの炎で煤が大量に発生する。メチル100%だと炎は青白く日中はほとんど見えず煤も出ない。
 おそらく燃料用アルコールは、燃焼している状態であるとわかるようにメチル100%ではなく色の出るエチルアルコールを混合しているのであろう。

トランギアもどきのバーナーの燃焼状態。

鍋を載せて風防との隙間を覗く。

給気口から見てみる。

バーナースタンドとバーナーの位置。
これでほぼ完成。



 自室に戻ってふとトランギアのツンドラミニに使えないだろうかと考えてみた。

trangia ツンドラクッカーミニのポットを載せてみた。

蓋をするとこんな感じ。


追記(2017.May.03)・・・

 風防のサイズはTR-25とTR-27の中間である。ただ、重量はTR-27よりはるかに軽い。アルミの材質がtrangiaより薄いので指で押しただけですぐに凹む。折角軽量なのに100均の丸底両手鍋をセットするとそれだけで大幅重量増である。どうにかならないか?

 宝箱(家内に言わせるとゴミらしい…(T_T)を探してみると100均の薄型フライパンの取っ手を切り取ったものがあった。ロゴス ポケッタブルコンロで使っていたものである。

 1週間ほどフライパンをどう載せるか思案した結果、フライパン自身に改造を施した。

アルミ板でフライパンの両端に耳を付けた。

取り付ける前の耳。



 改造の終了したフライパンを載せてみた。

蓋もぴったり。

フライパンの取り付け状況。

耳の形と取付状態。

耳の形と取付状態。

耳の形と取付状態。

 全部まとめてベルトで締めるとこうなる。

片付け状態。

 うん。これでようやく納得。


追記(2017.May.04)・・・

 夜、子供が裏庭にテントを張ってキャンプごっこしているので、私も晩飯は作ってみた。20時過ぎてからの調理なのでありあわせのインスタントでたらこパスタとソーセージを炒めただけ。

パスタ2人分。

フライパンでソーセージを焼く。

 トランギアもどきのアルコールバーナーでは火力調節用の蓋の効果がほとんどなく、フライパンでは火力が強い。弱火をどうするかが今後の課題。

出来上がり。
野菜が欲しいが・・・。

 腹いっぱい。

2017年5月1日月曜日

mini-trangia ミニトランギア オリジナルセット

2017.April.25.

 trangia のミニトランギア TR28Tの現在のセット内容を紹介。

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現在のミニトランギアのセット内容。

 Amazonのレビューの先輩方のアイディアを拝借し、スノーピークのトレックチタンボール STW003Tを追加した。

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 下の写真の通り、ミニトランギアにぴったりセットできる。

スノーピークのトレックチタンボウルが
ミニトランギアの鍋にびったり。

チタンボウルの中にバーナーとゴトクを入れる。
右下は固形燃料用のアルミ缶の底で作ったトレー。

洗剤とスポンジを入れた密閉袋とハンドルをセット。

100均の曲がるまな板で作ったまな板兼傷防止シートを
フライパンの中に入れる。

アルミ板で自作した鍋の蓋を被せる。

最後に100均のフライパンの蓋で作った蓋を被せる。

自作したアルミの風防板と100均の布巾を、
100均の巾着袋を縫い直した袋に入れる。

収納袋に入れてワンセット。
この収納袋も100均の巾着袋を縫い直し、
マジックでトランギアのロゴを記入したもの。

 100均の巾着袋はなかなか便利である。必要なサイズにミシンで縫い直し使用している。特に口を締める紐は2本ついており、1つの袋の半分の袋を作る場合、紐を追加する必要がない。1本の紐にこれまた100均のコードロックを付けるだけでいい。

 ちなみに上の写真のトランギアのロゴは、プリンターで印刷したロゴを袋の中に入れ、透かして上からマジックで書いただけのものである。ぱっと見はわからないほど綺麗にできる。

2017年4月26日水曜日

三脚 エレベーターフック (三脚の転倒防止) SLIK PRO DX200 DX II

2017.Mar.22.

 「三脚 エレベーターフック SLIK SPRINT 40」で行った改良を SLIK PRO DX200 DX IIでも行った。

エレベーターフック SLIK PRO DX200 DX II

 SPRINT 40 のエレベーターポールのエンドキャップはネジ式であったが、SLIK PRO DX200 DX II のエンドキャップははめ込み式である。材質もプラスチックと硬質ゴムの中間ようなものだ。エレベーターポールの2つの穴にエンドキャップの凸部をはめ込んで抜けないようにしてある。

SLIK PRO DX200 DX II のエンドキャップは
ネジ式ではなかった。

ポールの穴にキャップのボッチを
はめて脱落防止にしてある。

 ロングノーズの先端でキャップのボッチを押し込みながらキャップを外した。

SLIK PRO DX200 DX II のエンドキャップ。

キャップ内部の構造。

キャップ底部(外側)。

ボッチ(凸部)と切れ込みがある。

 このままこのキャップにフックを付けても、重しをぶら下げると繰り返し使用するうちにキャップが抜け落ちでしまう。脱落防止対策を考えた。

 ボッチをそのまま利用して、ボッチに穴を開け、ステンレス・タッピングビスを打ち込む。アルミポールにステンビスが直接触れないように1mm厚のビニールシートでパッキンを作りワッシャ代わりにした。

1mm厚のビニールシートを打ち抜きポンチで加工。

出来上がったビニールワッシャ。

ボッチ中央にドリルで細い下穴を開け、
タッピングビスを締め込む。
フックを付けたエンドキャップをエレベーターポールにはめ込み、ボッチ部にタッピングビスを締め込む。これで完成。


出来上がった拡大図。

ビニールワッシャが緩衝材として
電蝕とガタから守ってくれる…はず。
多分。

余っている靴紐でループを作りフックに付けておく。

紐があるとフックにかからないバッグの取っ手なども
紐でぶら下げることができる。

 余った靴ひもをカットし環状にしてからフックに付ける。フックは小さいのでカメラバッグの取っ手などの幅のあるものはフックに掛けにくい。紐を取っ手に通してフック掛けると上手くいく。

 ついでにSPRINT 40 にも紐を付けた。